第伍話【愛に至る病、そして】
自分の気持ちに区切りをつけられない日々が続く。確かに俺は詩織が気にかかっている。
バイトしたりパチンコしたり他の事をしていても顔がちらつくような気がする。姿が見えるだけで脈拍数は上がる。
まさかとは思うがコレって・・・・・恋なわけ?
第伍話 愛に至る
病、そして
THE ANOTHER STORY OF TM
STORY EP 5
『AMBIVALENCE』
恋なワケ?と自問自答してみても、ダレからも答えは返ってこない。しかし気づきつつはある。
怖がって「好き」だとわかりたくないだけだろう。わかっていても否定してしまう自分がいる。
教師との恋愛と言うアブノーマルな刺激を楽しんでいる部分も少なからずあると思う。全てひっくるめて「恋をしている」と言うべきなのかもしれない。
今を楽しもう・・・・今はまだ気づいてしまうことが怖い。
と、言うことでイタズラwwwwwww>>○○○
○○○ 名前:69前戯マン ◆pLElN8Smpo
[sage]
今帰って北産業w
69がやらかしてしまったのでとりあえずエマの意見を取り入れよう。
何かを落として拾うふりしてスカートに頭をつっこむ
我ながらハイクォリティなものを選んだものだ。住人はどうせやれるわけねェとか思っているんだろう。
しかし今宵の俺は一味違うぜ。絶対やってみせる!明日までこのテンサヨンが残っていてくれればいいが・・・・。
━━━━━━━━━翌日━━━━━━━━━
詩織の授業が始まる。やはり最初はヲタク4人衆に詩織を独占されていてべジータとマンツーマンである。
そんなことは始めからわかっていたこと。隙を見てミッソンを開始する。
「おっと」 消しゴムを落とす。そして拾おうとしながら大袈裟に倒れこむ。
ガシャーン!
「! TM君大丈夫!?」駆け寄ってくる詩織。倒れたままの俺。台本どおりである。
おもむろに顔を上げるフリをしてスカートに頭を突っ込む。
(キタ━━━━━!待ってろよ住人どもめ!成功だ!) しかしなぜか恥ずかしく思った俺は目をつぶっていた。
スカートから頭を抜き、キョドったフリをする。「あ・・・あの・・・あの・・・す、すみません!!」
チラリと4人衆の方を見てみると、うらやましそうだったり唖然としていたりなかなかいいリアクションを取ってくれている。
そして、なかなかリアクションを取らない詩織の顔を見上げるとその目は・・・・涙ぐんでいた。
ワケがわからなくなる俺。 黙って涙を流す詩織。 何で? 沈黙は30秒ほどであった。しかし永遠のように長い30秒だった。
静けさを破ったのは、他でもない。詩織であった。べジータに「すいません・・・」と言い残し教室を出て行く詩織。
べジータも理解できていないようだった。もちろん4人衆も唖然呆然である。
次の瞬間俺は走り出していた。何も考えず、ただひたすら詩織を追いかけ廊下に出る。
どこに行ったのか。すでに姿はない。そのまま職員室へと向かう。
職員室にもいない。とりあえず呼吸を整え、落ち着く。そして考える。
何がマズかったんだろうか。偶然を装ったハズ。最悪ビンタ程度のことだろう?俺はVIPの見すぎで感覚がおかしくなってしまったのか!?
しかし、わかったことが1つある。
俺は詩織を悲しませたくない。俺が嫌われたってかまわない。あの人が傷つくことは何にも代え難い苦しみだ。
先生との危険な恋とか、そんなもんはどうでもいい。好きなんて感情じゃない。
俺 は 詩 織 を 愛 し て し ま っ て い る 。
そのことに気づいた俺はまた詩織を探して走り出す。
つづく
おれは詩織を愛してる。 しっかり心に区切りをつけたTMは詩織を探して走り続ける。
そしてTMは詩織を見つけて何を伝えるのか。
そして、TMと詩織の歯車は急速に動きだす。
恋の心は下心、愛の心はまごころ。 愛のほうが重く、大切な感情だ。
ってことは次のサブタイは「まごころを君に」だな・・・とか思った人!残念だったな!
次回! 奇跡の価値は
第六話